胃カメラの費用は保険適用でいくら?点数・内訳・医療費控除を解説
最終更新日:
監修:國﨑正造(院長・内科医・内科で10年以上の診療経験・医療法人社団川田会 理事長) / 川田クリニック 医療コラム
最終更新日:
出典:
胃カメラの費用は、保険適用(3割負担)なら観察のみで4,500〜6,000円、組織を採取する生検を行うと8,000〜10,000円が目安です。この記事では、費用の根拠となる診療報酬点数、大腸カメラを同時に受けた場合の総額、医療費控除の申請手順、さいたま市南区・南浦和での医療機関の選び方まで、具体的な数字とあわせて解説します。
胃カメラの費用は保険適用でいくら?【費用早見表】
胃カメラを保険診療(3割負担)で受ける場合、観察のみなら4,500円〜6,000円、組織を採取する生検を行うと8,000円〜10,000円が目安です。1割負担・2割負担の方は、この3割負担額のおよそ3分の1・3分の2が自己負担の目安になります。以下の早見表で、ご自身の負担割合と検査内容を掛け合わせたおおよその自己負担額を確認できます。
| 検査内容 | 3割負担の目安 | 2割負担の目安 | 1割負担の目安 |
|---|---|---|---|
| 観察のみ(生検なし) | 4,500〜6,000円 | 3,000〜4,000円 | 1,500〜2,000円 |
| 生検(組織検査)あり | 8,000〜10,000円 | 5,300〜6,700円 | 2,700〜3,400円 |
| 鎮静剤を使用した場合 | 上記に+数百円〜2,000円 | 上記に+数百円〜1,300円 | 上記に+数百円〜700円 |
この目安の根拠は、2024年度(令和6年6月)改定時点の診療報酬点数表(1点=10円)にあります。初診料は291点、再診料は75点、胃・十二指腸ファイバースコピー(D308)は1,140点、生検を行った場合はさらに病理組織標本作製(N000・1臓器につき860点)と病理診断・判断料(N007・130点)が加算されます。たとえば初診で観察のみの場合、(291点+1,140点)×10円×0.3=約4,290円となり、早見表の目安とほぼ一致します。実際の金額は、初診か再診か、前処置薬剤の種類、医療機関ごとの算定内容によって上下するため、正確な自己負担額は受診先の会計窓口で確認してください。
検査の流れは?予約から帰宅までの1日の流れ
胃カメラ検査は、予約→事前問診→前日からの食事制限→当日の前処置→検査(5〜10分程度)→(鎮静剤使用時は)回復→医師による説明→会計、という流れで進みます。院内滞在時間は、観察のみなら30分〜1時間程度、鎮静剤を使用すると回復の時間を含めて1〜2時間程度を見ておくと安心です。
具体的な流れは次のとおりです。
- 予約: 電話またはWEB予約で検査日時を決めます。
- 事前問診: 常用薬(特に血液をさらさらにする薬)やアレルギーの有無を確認します。
- 前日: 一般的に前日の夕食は消化の良いものを済ませ、夜21時頃以降は絶食とする案内が多いです(具体的な時間は医療機関の指示に従ってください)。
- 当日朝: 内服薬を飲んでよいかは薬の種類によって異なるため、事前の案内に従います。水やお茶など透明な水分は少量であれば可としている医療機関が一般的です。
- 来院・前処置: 消泡剤の内服、局所麻酔(のどの麻酔)、必要に応じて鎮静剤の点滴を行います。
- 検査: 観察のみで5〜10分、生検を行う場合は数分プラスされます。
- 検査後: 鎮静剤を使用した場合は、薬の効果が切れるまで院内で30分〜1時間程度休みます。
- 結果説明・会計: その場で分かる範囲の所見について説明を受け、会計を済ませて帰宅します。
鎮静剤を使用した方は、判断力や反射が完全に戻るまで数時間かかるため、検査当日の自動車・自転車・バイクの運転は控える必要があります。
経鼻・経口・鎮静剤の種類で費用や身体的負担はどう変わる?
経鼻(鼻から)か経口(口から)かという挿入経路の違いによって保険点数そのものが変わることは基本的にありません。費用に差が出るのは、局所麻酔剤や鎮静剤など前処置に使う薬剤の内容によってです。鎮静剤を使用する場合、薬剤料として3割負担で数百円〜2,000円程度が上乗せされるのが一般的な目安です。挿入経路と鎮静剤の有無は身体的な負担の大きさにも直結するため、費用だけでなく当日の体への負担も踏まえて選ぶことが大切です。
経鼻内視鏡と経口内視鏡の違い
経鼻内視鏡は、直径5〜6mm程度の細いスコープを鼻から挿入するため、舌の付け根を刺激しにくく、咽頭反射(オエッとなる感覚)が起こりにくいのが特徴です。検査中に医師と会話できる程度の負担で受けられる方が多い一方、鼻の粘膜が狭い方や鼻の疾患がある方には向かないことがあります。経口内視鏡はスコープがやや太く視野も広いため、微細な病変の観察や生検がしやすいという利点があります。どちらを選ぶかは、これまでの検査経験や体格、医師の判断によって決まります。
鎮静剤の種類と費用・注意点
鎮静剤には、ミダゾラムなどの静脈注射で眠った状態に近づける薬剤や、ペンタゾシンなど痛みを抑える鎮痛剤を併用するケースがあります。薬剤料は種類や使用量によって異なりますが、3割負担で数百円〜2,000円程度が目安です。鎮静剤を使用すると検査中の苦痛や不安を大きく抑えられる反面、検査後は眠気やふらつきが残るため、当日の運転は控え、可能であれば付き添いを用意しておくと安心です。まれに血圧低下や呼吸抑制などの副作用が起こることがあるため、持病がある方は事前に必ず医師へ申告してください。
生検をした場合の費用と結果が出るまでの期間、トータルの目安は?
生検を行うと、内視鏡検査の点数に病理組織標本作製(860点)と病理診断・判断料(130点)が加算されるため、3割負担の目安は合計8,000円〜10,000円程度になります。採取した組織を顕微鏡で調べる病理診断には、通常1〜2週間程度かかります。結果が出たあとは医師から説明を受けるための再診が必要になり、3割負担で再診料と外来管理加算をあわせて数百円〜1,500円程度が別途かかるのが一般的な目安です。つまり、検査当日の費用と1〜2週間後の結果説明時の費用は別立てで発生する、という点を押さえておくと総額のイメージがつかみやすくなります。
トータルでどのくらい見ておけばよいか、3割負担の場合の合計例を示すと次のとおりです。
| 内容 | 検査当日 | 結果説明時(1〜2週間後) | 合計目安 |
|---|---|---|---|
| 観察のみ | 4,500〜6,000円 | 0円(当日説明で完結することが多い) | 4,500〜6,000円 |
| 生検あり | 8,000〜10,000円 | 300〜1,500円 | 8,300〜11,500円 |
ポリープや炎症などが見つかり内服治療が必要になった場合は、処方薬の薬剤費(3割負担で1か月あたり数百円〜数千円程度)が別途加わります。逆流性食道炎や慢性胃炎などで継続的な経過観察が必要と判断された場合は、数か月おきの再診や数年おきの内視鏡再検査が案内されることもあります。生検の要否は検査中の所見から医師がその場で判断するため、事前に確定額を示すことはできない点はご了承ください。
大腸カメラを同時に受けると費用はどうなる?
胃カメラと大腸カメラを同日に行う場合、それぞれの検査料が別々に算定されるため、観察のみでも3割負担の合計は8,000円台〜11,000円程度、両方で生検を行うと13,000円〜18,000円程度になることが多いという目安があります。大腸内視鏡検査(D313)の点数は、スコープが到達する範囲(S状結腸まで/下行結腸まで/盲腸まで、など)によって900点台〜1,550点程度まで幅があり、胃カメラより点数の変動幅が大きいのが特徴です。
同日に2つの検査を行うメリットは、前処置(下剤による腸管洗浄など)や絶食の負担を1回にまとめられる点です。一方で、鎮静剤を使用する場合は院内での回復時間がやや長くなる傾向があるため、半日〜1日のスケジュールを確保しておくと安心です。同日実施が可能かどうか、また下部消化管の前処置(下剤の服用方法)は医療機関によって案内が異なるため、予約時に確認してください。
自費・人間ドックで胃カメラを受ける場合の料金目安は?
人間ドックのオプション検査や、症状がなく医師の必要性判断を伴わない自由診療として胃カメラを受ける場合、費用は保険診療の点数(1点10円)がそのまま適用されるわけではなく、各医療機関・健診機関が独自に料金を設定します。そのため金額の幅は施設によって大きく異なり、この記事で全国一律の目安額をお示しすることはできません。
参考までに、保険が適用されない場合の総額(10割相当額)を診療報酬点数から計算すると、観察のみで約14,000円前後、生検を行うと約24,000円前後になります。人間ドックや自由診療の料金はこれとは別の考え方で設定されていることが多いため、実際に検討する際は、受診を予定している健診機関・医療機関の料金表で必ず事前に確認してください。人間ドックとして受ける場合は、胃カメラ単体のオプションか、他の検査とのセットプランかによっても総額が変わってきます。
医療費控除で胃カメラの費用はどこまで戻る?申請手順は?
胃カメラの受診料は、健康診断や人間ドックで異常が見つかり、その結果を受けて精密検査として受けた場合、医療費控除の対象になり得ます。単なる健康診断・人間ドックの受診料自体は、原則として医療費控除の対象外です。医療費控除は、その年に自己負担した医療費の合計額から保険金等の補填額を差し引き、さらに10万円(その年の総所得金額等が200万円未満の方は総所得金額等の5%)を超えた部分が対象となり、控除額の上限は200万円です。生計を一にする配偶者や親族の分の医療費も合算できます。
申請は、受診した年の翌年の確定申告期間(例年2月中旬〜3月中旬)に、医療費控除の明細書を作成し、確定申告書とあわせて税務署へ提出する流れです。明細書には受診者・医療機関名・支払額を記載します。領収書は提出不要になりましたが、税務署から求められた場合に備えて5年間の保存が必要です。制度の詳細な要件や最新の申告期間は、国税庁の公式サイト(医療費控除のページ)で必ず確認してください。
さいたま市南区・南浦和で胃カメラを受ける医療機関の選び方
さいたま市南区・南浦和エリアには、消化器内科や内視鏡検査に対応するクリニックが複数あり、駅からのアクセス・経鼻/経口の両対応・鎮静剤の選択肢の有無などが選ぶ際のポイントになります。医療機関を選ぶ際は、費用だけでなく検査後のフォロー体制まで含めて比較することをおすすめします。
医療機関選びのチェックリストは次のとおりです。
- 経鼻・経口の両方に対応しているか
- 鎮静剤の選択肢があるか、追加費用はどの程度か
- 駐車場の有無、駅からの距離・所要時間
- 生検を行った場合、結果が出るまでの期間の目安を教えてもらえるか
- 検査で見つかった病変の治療や経過観察まで、同じ医師に継続して相談できるか
- 訪問診療への切り替えなど、将来通院が難しくなった場合の対応体制があるか
受診前に確認しておきたいことは次のとおりです。
- 鎮静剤を使用する場合、検査後は自分で運転できないため、公共交通機関の利用や付き添いの手配が必要かどうか
- 予約から検査当日までにかかる日数の目安(医療機関ごとに異なるため個別に確認)
- 常用薬(特に血液をさらさらにする薬)がある場合の休薬・申告のタイミング
- 前日からの食事制限や当日の飲水可否の具体的な案内
当院(川田クリニック)はJR南浦和駅西口から徒歩4分に位置し、一般内科・消化器内科として胃カメラ・大腸カメラに加え、生活習慣病管理から訪問診療まで一体で対応している点が特徴です。検査で見つかった病変の治療、その後の生活習慣病管理、将来的に通院が難しくなった場合の訪問診療への切り替えまで、同じかかりつけ医のもとで継続してフォローできる体制は、単発の検査のみを行う施設との違いといえます。なお、さいたま市が実施する胃がん検診(住民検診)は年度によって対象年齢・費用・実施方法が変わるため、最新の内容は必ずさいたま市の公式サイトで確認してください。受診のお申し込みは、当院公式サイト(https://kawataclinic.jp/)のWEB予約からも承っています。
よくある質問
胃カメラは保険適用外で受けることもできますか?
人間ドックやオプション検査として自費で胃カメラを受けることも可能ですが、症状があって医師が検査の必要性を認めた場合は保険診療の対象になります。自費の場合は保険点数によらない料金設定になるため、健診機関やクリニックごとに金額の幅が大きくなります。まずは症状の有無や検診歴を医師に伝え、保険適用の対象になるかどうか相談することをおすすめします。
胃カメラの検査時間はどのくらいかかりますか?
観察のみの場合、検査自体は5〜10分程度で終わることが一般的です。生検を行う場合はさらに数分程度延び、鎮静剤を使用した場合は検査後に薬の効果が切れるまで院内で30分〜1時間程度休んでから帰宅する流れになります。受付から会計までを含めると、トータルで1時間前後を見込んでおくと安心です。
生検の結果が悪かったらどうなりますか?
生検で異常な所見が見つかった場合、内容に応じて内服治療の開始、経過観察のための定期的な再検査、あるいは専門的な治療が可能な医療機関への紹介といった対応が取られます。結果の解釈や今後の方針は、結果説明の再診時に医師から直接説明を受け、疑問点はその場で確認するようにしてください。
胃カメラは何歳から・どのくらいの頻度で受けるべきですか?
症状(胃痛・胸やけ・体重減少など)がある場合は年齢を問わず受診の検討対象になります。無症状の方の検診としての頻度や対象年齢は、市区町村のがん検診制度や既往歴、家族歴によって異なるため一律の目安を示すことは適切ではありません。かかりつけ医に自分の状況を伝え、必要な頻度を相談することをおすすめします。
検査当日はどんな服装・準備で行けばよいですか?
締め付けの少ない、着脱しやすい服装がおすすめです。前日の食事制限(多くの場合、検査前日の夜以降は絶食)や当日の飲水可否は医療機関の案内に従ってください。鎮静剤を使用する予定がある方は、検査後に自分で運転して帰宅できないため、公共交通機関の利用や付き添いの手配を事前に検討しておくと安心です。
まとめ
胃カメラの費用は保険診療(3割負担)で、観察のみなら4,500〜6,000円、生検ありなら8,000〜10,000円が目安です。この金額は診療報酬点数(初診料・内視鏡検査料・病理検査料など)に基づいており、大腸カメラを同時に受けると点数が加算されて総額はさらに上がります。人間ドックなどの自由診療は保険点数と別建てのため、施設ごとの料金表での確認が必須です。医療費控除は精密検査としての受診なら対象になり得るため、確定申告での申請もあわせて検討しましょう。ご自身の負担割合や検査内容に応じた総額は、かかりつけ医への相談が近道です。受診をご検討の方は、当院公式サイト(https://kawataclinic.jp/)のWEB予約からお申し込みいただけます。
参考文献
本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の診断・治療を代替するものではありません。症状がある場合は医療機関を受診してください。
院長・内科医國﨑正造からのコメント